額取りベースの風呂敷デザイン

風呂敷は古くから日本で使われてきた万能の梱包用布です。

丸いもの、四角いもの、尖ったもの、長いもの、重いもの、軽いもの、
いろんな形のものをその大きさと結びの多様さで安全に、時には
おしゃれに持ち運ぶことができます。

ラッピングしたものを紙袋で持ち歩くのとは別の趣があり、
贈り物を包んで渡せばより丁寧な印象を持たれるのではないでしょうか。

風呂敷は一枚の布なので、いろんな色や柄があることは想像できます。

伝統的なアイテムなのでその柄にも古くから描かれてきたいろんな
パターンがあるのです。

ラッピング

その中でも左右対称で布の全面に布の大きさよりも一回り小さい
四角をデザインとして配置しているものは額取りというものです。

正羽取りという左右非対称な長方形を配置したもの、
丸取りという円を描いたデザイン、全面に柄を配置した全面取りや
ランダムに模様を配置したデザイン、山や川などの自然や人物などを
描いた絵画風のものもあります。

ほかには家紋いりのもの、幾何学的な四角や曲線を使ったデザインは
隅付けと呼ばれます。

本当に多種多様で無限にありますが、それらは包むものの形や
風呂敷そのものを楽しむなどその用途に合わせて使い分けると
さらに素敵につかいこなせるようになっています。

ものを包む素材をその用途によって最善の柄があるなんて
とても面白いアイテムです。

例えば丸い柄のものは丸いものを包むとその丸さを強調する
かわいさが出ます。

長方形が配置されているものは四角いものを包むと非対称な柄が
浮き立ってコントラストが映えると思います。

全面に柄が施されたものや絵画風の風景や人物が描かれたものは
どんな包むものにも対応できますが、贈り物が包まれた状態での
風呂敷との一体感や見える柄の美しさには欠けます。

包むものとの一体感や柄の見え方がオーソドックスで扱いやすいのが
額取りベースの風呂敷だと思います。

先ほど最初に出てきた左右対称で大きく四角が配置された柄のものです。

丸いもの、四角いもの、背の高いもの、長いもの、どれを包んでも
もとの対称的な柄が包んだ形の面に合わせて変化して素敵に
見せてくれます。

贈り物

お着物で贈り物を相手のご自宅に届けに行く、なんていうCMの
ギフトのような機会はなかなか普段はありませんが、お着物で
なくても結婚のご挨拶やかしこまった席に使用すると素敵です。

一枚もっておくなら額取りのものが風呂敷のよさが出て、
使いやすい一枚になるでしょう。